ブラジル ファゼンダ・パッセイオ ナチュラル / シティロースト
品評会で「これいいな」と農園名をみるとかなりの確率でファゼンダ・パッセイオのコーヒー。
好みもあるのですが、きっちりとつくり上げてくる、毎回品質が高いなと思います。
ファゼンダ・パッセイオのコーヒーと最初に出会ったのは、農園訪問のときでした。
起伏に富んだ地にコーヒーの木が栽培され、所々に自然林がありました。
コーヒーの木は、凛とした樹形で、葉は艶のある深緑色。
土を掘り起こすと非常にやわらかい土壌。
コーヒーの木を取り巻く環境への配慮が、コーヒーの木を良好な健康状態にしていることがわかりました。
そして、高品質コーヒー生産の高い技術力を有していること。
当農園のコーヒーを飲む前から魅了されたことを憶えています。
今回のロットは、ナチュラルプロセスのコーヒー。
ローストナッツやキャラメルの風味。
心地よい甘さを感じるホッとできるコーヒー。
お楽しみください。
生産国 ブラジル
地域 ミナスジェライス州モンテベロ
農園名 パッセイオ
農園主 アドルフォ・ヴィエラ・フェレイラ
標高 1100〜1280m
品種 イエローブルボン
生産処理プロセス ナチュラル
●ファゼンダ・パッセイオとアドルフォ氏
パッセイオ農園は、約100年の長い歴史あるコーヒー農園です。
現農園主であるアドルフォ氏は、3代目。
彼が幼い時から祖父や父のそばでコーヒーのすべてを学びました。
そして、自らも同じように、彼の子供たちへ知識や経験を受け継いでいます。
アドルフォ氏は、コーヒー生産におけるすべての工程において、一日も欠かすことなくケアすることが、スペシャルティコー ヒーにとって重要であると考えています。
それを行うためには、一緒に働くチームが必要です。
熟練のピッカーやコーヒー栽培に知識を持った働き手を大切にし、労働力の確保にも力を入れています。
また、アドルフォ氏は農園内の分析(樹の状態や土壌など)を継続して、すべての状況を把握しています。
自然林やたくさんの水源によって囲まれたパッセイオ農園 は、環境保護にも努めています。
生態系を守るため、農園内に住む人々と密にコミュニケーションを取り、協力を得ています。
彼らの住環境の整備や彼らの子供たちのために教育のサポートも行っています。
●玄人のナチュラルプロセスコーヒー
ナチュラルプロセスの技術力の違いが最も現れるのが、フレーバーはもちろんのこと、余韻や酸味の質になります。
ナチュラルプロセスはコーヒーチェリーをコンクリートやレンガでつくられたパティオと呼ばれる乾燥床や干物などを干す際に使用する網棚ような棚の上で天日乾燥させる方法などがあります。
天日や風力を利用して乾燥させるわけですが、単に干せば良いわけでは無く、コーヒーチェリーを乾燥させる温度や乾燥度合いを見極めた乾燥速度に注意を払う必要があります。